眼鏡
今では書いたのか書いていないのか忘れてしまった。
(忘れてしまったのならば、過去の記事を読めよと・・・)
眼科医から「息子さんは遠視です」と診断され、治療用の眼鏡を使う事になったのだ。
使い始めて半年、これが非常に骨が折れる。
最初の1ヶ月くらいは大人しく付けてくれていたのだが、その後は気がついたら外している。
上にずりあげたり、ずり下げたり・・・・こっちは
「眼鏡をつけてください」
「眼鏡をかけてください」
「眼鏡をつけます」
「眼鏡は?」
以前に息子と二人だけで大阪市内に遊びに行った時、
その中で「眼鏡」という言葉は1分に1回は言っていたような気がする。家内より気が長い(でも実際には短い)俺でさえもイライラするのだから、家内のイライラは想像を絶する。最後にはショッピングセンターのド真ん中で喧嘩をする事もあるのだそうだ。
ただ、家内が気づいた事がある。
郵便局に行った時、備えつけの老眼鏡を自分からかけるのだそうだ。そして自分から外すような事が無いという。そして、息子の視点までかがんで「眼鏡は?」というと俺の眼鏡をひったくってかけるのだ。
もしかしたら「自分の眼鏡は嫌い、でも父ちゃんがしている眼鏡は好き」なのかもしれないなぁ・・・と思い、息子の眼鏡を作って貰った眼鏡屋に行って相談する事にする。
#秋田の眼鏡屋さん、すまないなぁ。(苦笑)
俺「あの、無理を承知でお願いするのですが。」
店「はい、どのような事でしょうか。」
俺「子供に治療用の眼鏡を作って貰ったんですが、大人の眼鏡フレームで作ることは出来ませんか?」
店「???」
いや、そりゃ怪訝な顔になるだろう。
こっちとしては全てを話して、決して酔狂では無い事を説明した。店も了解してもらい、真面目に検討してもらう事になった。検討結果は・・・「非常に難しい」であった・・・予想はしていたがちょっとガックシ。
店員が言うには眼鏡のレンズと言う物は眼鏡屋に納品される時は何ミリ径の円の形で納品され、それを眼鏡屋がフレームに合せて加工するのだそうだ。この納品する時の径は決まっていて最大の物でええと70ミリ(多分直径だと思う)だったかな、最大のレンズで大人のフレームを使って子供の瞳孔の位置(角膜頂点間距離とか言うらしい)に合わせて加工するとなると、かなりフレームの種類が限られてくる、という事だった。
ましてや俺の眼鏡・・・実は10年以上同じフレームを使っているのだが・・・は今のモデルとは違い、レンズが大きい。今の人は知らないかもしれないが、昔のレンズは大きかったのだ。これと同じフレームを使うのはほぼ不可能だろう、という事だった。
店は「無論、レンズの中心を子供の角膜頂点間距離からずらせば作る事は可能です。」とも言った。「しかし」と後づけがあった。「治療用眼鏡であるからには、眼鏡屋としてはそれは出来ればやりたくない。」
ここまで説明を聞いて、検討してもらったお礼を言って、眼鏡屋を後にした。そもそも「大人のフレームで子供用の眼鏡を作る」というのは余りにも未知数だ。その眼鏡を付けている時は激しい運動は出来ないだろうし(スポーツ用の固定ベルトで軽減は出来るだろうが)、何よりも「息子が喜んで付けてくれる」かどうかわからないので博打そのものだ。
なあ、どうすればその眼鏡を気に入ってもらえるんだい?
P.S.
家内が定期検診で眼科医さんに行った時に、相手の眼科医に「かけていますか?」と聞かれたとの事、「なんて答えたんだ?」って聞いて見たら「全然かけないです」と言ったという事だった。なんでも現状を一つ一つ説明した(眼科医に自閉症の説明する方もどうかと思うのだが・・・)のだが、ただ「かけてください」と言うばかりでなんか腹が立って来た、とか(笑)
カアちゃん、そりゃ無理だよ。自閉症の子供の難しさはそれに直面した奴にしかわからない。それは医者でも同じだと思う。
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コメント
ここは書いても良い場面でしょ。(笑)
文面からしか推察できませんが、既製のレンズでは焦点を合わせることは難しいですね。
ただ、特注でレンズの焦点を指定して制作する方法(偏心と言います)だと可能ではないかと・・・。
普通レンズは、円形の中心に焦点が有るわけですが、それを最初から内側にずらして制作してもらう方法です。
度数やレンズの種類(薄型レンズ等)によっては出来ないこともありますが、もともと70径を使ったのであれば、可能性はかなりありますよ。
特注なので値段が少し割り増しになりますけど、それでも両目で2~3千円高です。
ただ、書かれているように、大人のメガネですから大きくて顔にフィットしなくてずり落ちてくるかもしれないことと、作ってからそれも気に入ってくれないとかなり凹みますよね。
かけないと見えない。
かけると見える。
というような明確な現象があればかけるのでしょうが、遠視の場合、そう簡単ではないですね。
結局かけてもらえそうなアイディア何も書けませんでしたが・・・。
投稿: のびた | 8月 15, 2005 06:52 午後
アドバイスしてくださってありがとうございます。特注が出来る可能性というのはあまり考えていませんでした。おっしゃる通り「特注できない可能性」が有るのですが、検討の一つにさせて頂きます。
だた、今回のアイデアはかなり「奇策」でして、本来ならば「子供用眼鏡をかけるように躾る」というのが本論です。でも、本当に嫌がるのでねぇ(苦笑)。家では全く眼鏡をかけようとしません。お出かけする時にかろうじてかける程度ですが、それでも本文のとおりですから推して知るべしです。
保育園では保育士さんが協力してくださっているのですが、それでも全く定着しません。保育士さん達にしてみれば「弱視になる以上に家内と息子のやり取りが眼鏡を強制する事で悪くなる」事の方を問題と捉えており(これは僕も同意しています)、「あまり家では眼鏡を無理にかけさせないように(その代わり、保育園で努力するから)」と家内にアドバイスしています。
とは言うものの、将来弱視になるというのはやっぱり親としては不安です。
1、生活を「眼鏡をかけろ」で一色にしたくない。
2、こんな事で息子と家内、そして私の関係を悪化させたくない。
3、それでも弱視は避けたい。
そのための「奇策」で有る訳です。
のびたさんがおっしゃる通り、大人の眼鏡がフィットしない可能性もあるし、実際に気に入って貰えない可能性もあります(こっちの可能性の方が高いと思います)。
それに「全てがよく見えるのが本当に息子にとって楽なのか?」という疑問もあります。もしかしたら息子にとっては「よく見える」という事は過度に視覚情報が入る事になり、本当はものすごく大変なのではないか・・・そう思える事があります。
#事実、高機能自閉症の方の中には「目に見える物は情報の洪水の様な物で、私は常に溺れているようなものだった」という事を書いていらっしゃる人もいます。
残念ながら、息子は多くを喋れませんからどのような状況であるのかはこちらで想像するほか無いのですが。
貴重な情報、ありがとうございました。
P.S.
質問に答えなくてごめんなさい。
既に解決しているかもしれなけれど、私の掲示板に対策方法を書いておきます。
投稿: (大阪・PONTA) | 8月 18, 2005 11:34 午前
私の姉は、開業している眼科で看護師をしています。
ちょっと、この件について尋ねてみました。
特に障害のことは言わず「眼鏡を四六時中かけていなくてはならない幼い子供に、嫌がらず眼鏡をかけてもらえる工夫はある?」
すると答えは、「そりゃ難しいよ」でした。
そうなんですよね。
障害があろうとなかろうと、子供に眼鏡の必要性を理解させて、眼鏡をかけ続けることは難しい。
結局のところ、「子供が何かに集中している時にかけるとか・・・・」くらいのアドバイスしかもらえませんでした。すいません。
まぁ、何が言いたいかというと、大阪・PONTAさんの息子さんだから起こり得る問題ではないようですので、肩の力を抜いて試行錯誤しながら地道に行くしかないのかな、と思いました。
追伸;先日、自ら高機能自閉症の息子さん(現在大学生)をもち(それをきっかけに息子さんが小学生の時に言語聴覚士・臨床心理士の勉強をされ資格をとられた)、現在も療育現場で活躍されている高橋さんという方の講演を聴く機会がありました。
この方のこと、ご存知ですか?
おこがましいようですが、もし、奥様がこの方とお話される機会でもあれば、きっと奥様の心の支えになるだろうな~と、思える素敵な方でした。
投稿: しまじろうの母 | 8月 31, 2005 05:24 午後
しまじろうの母さん、コメントありがとうございます。
多分、ご紹介頂いた方は高橋和子さんの事だと思います。
(違っていたらすみません)
私は何度か高橋さんの文を読み、参考にさせて頂いた事も多々あります。
無論、高橋さんだけではなく、明石洋子さん(「ありのままの子育て」の著者)、ハルヤンネさん、カイパパさん、
沢山の人達の言葉に勇気づけられてやってきました。
(でも、一番勇気づけくれるのは息子なんですけれどね。(笑))
ただ家内にしてみれば明石さんハルヤンネさんはあまりにもうまくやれていて
「私はそんな風には出来ない」と・・・・(苦笑)
亭主としては「お前は良くやっている」と言っているんですけれどね。
それでも僕が指摘・・・注意をする事が多いのでどうも「お前は良くやっている」というのを
すんなりと受け入れてもらえないですね。
そうそう、実は私も作業療法士なりの資格を考えていた(今も実は考えている)のですが、
仕事をしながら、というのはかなり難しいなぁ・・・。
実は参考書関連は沢山集めてしまって、会社の行き帰りはそればっかりです。
家?家では絶対に読みませんよ(笑)
ぐーたら亭主がモットーですから(苦笑)
眼鏡の件は時間が合ったらさらに書きますのでご了承ください。
投稿: (大阪・PONTA) | 9月 04, 2005 01:10 午後
そうですそうです、高橋和子さんです。
失礼いたしました、とっくにご存知ですよね。
ただ、上手くいっているかのように見える方たちも、必ず、大阪・PONTAさんや奥様のように、時には落胆し、絶望し、これまでやってこられたと思います。
実際に、知人でアスペルガーの息子さんを持つ方が、高橋さんとお話しすることで、子供さんと外出できるようになった、というお話を聞いたことがあったもので・・・
僭越ながら、そういう意味では、直接コンタクトをとられることで、きっと息子さんと生きていくエネルギーをもらえるのでは・・・と思ったのです。
大阪・PONTAさん、OTの資格取得を考えておられるのですか?
凄いじゃないですか~
お仕事されながらは、確かに大変ですよね。
でも、諦めないで是非頑張ってください!応援しています。
投稿: しまじろうの母 | 9月 04, 2005 10:28 午後
(もう、ついついコメント入れたくなってしまって)
>郵便局に行った時、備えつけの老眼鏡を自分からかけるのだそうだ。そして自分から外すような事が無いという
この郵便局と同じようなメガネじゃあダメなのでしょうか・・と思ってしまった。本当、おせっかいだわ>私
>ただ「かけてください」と言うばかりでなんか腹が立って来た、とか(笑)
ああ、わかります。だって「○○してください」って言われても・・。それが出来れば・・。今までだってどんな気持ちで育ててきたのか・・。もう頭の中。子供が誕生してからの。数々の思い出したくないことまで、思い出しちゃう。>私なら・・
優秀なお母さん、本当に鏡ですし、私も好感持ってます!子育てのヒントや勇気もたくさん貰える!尊敬してます(^o^)
でも、やはり自分と違いすぎる・・高くて遠い存在でもある。。特に自分がうまくいってない時などは・・(ーー;)
以前ある会に居た時、メールであるお母さんが(看護士資格のある普段はしっかりした母さんです)
「療育で子供がちゃんとやらなくて叩いちゃった」と駆け込みメール・・・
そしたら「わかるよ。私も子供はしゃべれないのに、何度も叩いたことあった・・」「わたしも・・」「わたしも・・」
メールでのやりとりだったのだけど、メールから涙が見えるくらい、切ない、苦しい・・。
でも、みんな頑張ってるんだと思えた。傷の舐めあい?と見えるかもしれないけど、そこから少しでも前に気持ちが行くときもあるんだって・・思った。。
投稿: ぶーにゃ | 11月 17, 2006 11:03 午前