脳障害の少女の体を現在のまま“停止”に 家族は愛情からと説明
この話題をBlogに書くべきか、自分のHPに書くべきか迷った。
#Blogでは自閉症児の父というスタンスであまりにも話題が外れてしまっている話は書かない事にしている。
#HPは基本的にはノンジャンルなのでかなり雑多な事を書いている。
かなり悩んだのだがこちらに書くことにした。
脳障害の少女の体を現在のまま“停止”に 家族は愛情からと説明
http://news.livedoor.com/article/detail/2959372/?rd
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脳に異常を持ち、歩くことも話すこともできない9歳の少女アシュリー。首は枕を使わなければ頭を支えることもできない。座ることもできず、栄養はチューブで与えられている。脳の知的機能は既に失われており、現在の医学では回復の見込みはない。しかし、アシュリーは体は成長し、日々大きくなる。今のアシュリーはまだ体が小さいが、大人に成長したら、今のように家族がアシュリーを抱えて、旅行や移動をするのも不可能になる。そこで両親が考えた解決策は、医学の力で、アシュリーを成長させず、子どもの体のままでストップさせることだった。(ベリタ通信=江田信一郎)
アシュリーは元気に生まれた。しかし、間もなく脳の障害が見つかる。医者が診断をしたが原因は不明だった。2004年、アシュリーが6歳の時、胸の発育などが始まり、女性として成長していく体の特徴が現れた。
両親はアシュリーを深く愛しており、自宅での介護を望んだ。大人の体になれば、家族だけの力で、世話をするのは困難になり、場合によっては施設に入れる必要も起きるかもしれない。同年、米ワシントン州(西海岸)のシアトル小児病院の医師に、両親は相談した。そして、両親が命名した“アシュリー治療法”と呼ばれる前例のない方策が採られることになった。
これは、アシュリーの生育をストップさせ、子どもの体を維持させることだった。体が小さければ、両親の介護は大人に比べてはるかに容易になる。その方法はホルモン注射と、外科手術の併用だった。子宮摘出の手術や、胸が大きくなるのを防ぐ手術も行なわれた。
アシュリーは現在、身長135センチ、体重は34キロ。家族によると、手術は胸などの重さをなくし、アシュリーの苦痛を和らげる意図もあり、また将来的に子宮や乳がんになる危険性がなくなるという。
シアトル小児病院では当時、“アシュリー治療法”の実施を前に、倫理委員会で是非を協議した。結論は、患者に回復の見込みがない以上、親に治療法を選択する権利があるというものだった。当時この決定は公表されなかった。
2006年10月、同小児病院の担当医が医学誌に“アシュリー治療法”を公表し、医学関係者に波紋を呼んだが、一般にはあまり知られなかった。しかし、アシュリーの家族が07年1月1日に、一連の経緯を綴ったブログの存在を、電子メールを通じて報道関係者に送ったことで、賛否の渦を巻き起こした。
米紙ロサンゼルス・タイムズが大きく報道した後、家族のブログにはアクセスが殺到した。多数の書き込みも寄せられ、9割が家族の決断を支持した。家族はブログを立ち上げたのは、同じような子どもを抱える家族を支援するのが狙いだとしている。
“アシュリー治療法”については医学関係者の中からは、人間の成長という行為に、医学が干渉することに倫理上の問題があると反発する声も上がっている。
ブログにアクセスすれば、誕生から現在までの家族のスライド写真14枚をみることができる。家族の名前は公開されておらず、写真もアシュリー以外は、顔の部分が隠されている。アシュリーには、年下の2人の妹と弟がいる。家族はアシュリーを「ピロー・エンジェル(枕の天使)」の愛称で呼んでいる。父親は企業の重役という。
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以上、ライブドアニュースより。
この件についてはいくつかのブログで取り上げられている。
ライブドアでニュースになったのは今年に入ってだが、実際には以前から議論を巻き起こしている事件ではある。
僕は一次情報に触れ、それを評論できるほど英語が出来るわけではないのでここに紹介をしてくださっているBlogのリンクを示す。
重度発達障害児の成長を止める“療法”
http://mnagawa.air-nifty.com/misc/2006/11/post_3610.html
重度発達障害の子どもの成長を止める治療
http://homepage3.nifty.com/afcp/B408387254/C732369711/E20061106222908/index.html
重度障害児の成長を止める療法 続報
http://homepage3.nifty.com/afcp/B408387254/C732369711/E20070105214816/index.html
人工的処置により6歳で成長を止められた少女アシュリー
http://rate.livedoor.biz/archives/50334299.html
医師からそして、珍しい記事を紹介してくださるブロガーからこの記事を紹介していただいている訳ですし、トラックバックを打つつもりならば、「親としてどう思っているか」を書くべきではなかろうか、と思う。ただし非常に骨が折れるのだが・・・。
彼女の障碍がどのような物であるのか、私にはわからない。自閉症とひとくくりに言っても実際には非常に軽度の物もあれば私の息子のように知的障碍を併発している者(僕は知的障碍というよりも学習する手段を著しく制限されていると受け取っている。息子は指示の方法によっては一回で理解でき、以後間違わない事さえもあるのだ。)そして重度の場合もある、知的障碍を伴う場合も、教えるのが難な場合ともう感じ方が全く我々と違うのでは無いかと思う場合もある。ただ、どのレベルの自閉症スペクトラムであっても、息子たちは成長していくのは間違い無い事実であるし、そして成長するにしたがって困難は予想されるのである。
子供の頃にこだわり行動について対処を完了させなければ大人になった時にどのような事が起きるか皆目見当が付かない物もある。(僕は「こだわり行動を直す・矯正する」と発言していない事に注意していただきたい。周囲に害を与える事が少なく、療育する側で簡単に対処が可能なこだわり行動ならば、それは直す必要は無いと思っているのだ。)
反抗された時の体力の問題もある。息子は今年5才になる。しかし5才の自閉症児の全力の抵抗は40代に入った私の力では押さえるのが非常に難しい。(このように書くと驚く人もいるかもしれない。5才の子供の全力は馬鹿には出来ない)順調に育ったのならば、近い将来、力でねじ伏せる事は出来なくなるだろう。(だからこそねじ伏せない方向でし躾たりしているのだが)
正直言おう、僕は息子が成長する事を恐れている。息子は知能の面ではかなり遅れを取っているし、自閉症としての特質は強く残している。(しかし不思議な事に僕のまねをする、僕はこれを突破口に出来ないかといつも考えているのだが)しかし体格は大きくなり力も強くなっている。息子が走り出した時、止められなかったらどうしようと思う瞬間が常にある。だからアシュリーの両親が「アシュリーの生育をストップさせ、子どもの体を維持させることだった。体が小さければ、両親の介護は大人に比べてはるかに容易になる。」と考える事については理解はできる。
しかし「理解は出来る」が「それを息子に対して施したいか?」と思う事とは別だ。
無論、アシュリーの状況は息子のそれとは著しく異なるのだから同じ困難さを持っているわけでは無い。その事には充分注意しておきたい。
先天的な障碍をもった人達の事をチャレンジド(神様から挑戦すべき試練を与えられた人)と呼ぶと何度も聞いた事がある。
自分の子供に障碍があるとわかり、そして沢山の事を調べた親であるのならば誰でも知っている言葉である。
僕がその言葉を知ったのは神戸に住んでいらっしゃる会社の先輩の家に息子(その頃は自閉症であるとは知らなかった)を連れていった時に見た。チャレンジドのシンポジウムのポスターだった。何かの縁だったのかもしれない。
僕は思う。
「試練を与えられた」というのならばそれは親にとっても周囲にとっても「挑戦すべき試練」は与えられたのではないかと。
そして「知らずにいた事を知る機会」を得られたのではないかと。
息子が自閉症でなかったのならば色々な事を知らずにいただろう。前述のポスターについてもこれからも「ふーん」ですましていたのかもしれない。目の見えない人の為の方向指示のプレートに何も考えずに立っている人間で有り続けたのかもしれない。
お笑いぐさだ。実は何も見えていないのは僕の方だ。息子が自閉症である事を知ってから、息子と話をする時はしゃがんで目線を意識する事が多くなった。園に通っている子供たちにできるだけ接するようになった。園の近くには小学校があるのだが、その送り迎えで安全のために立っている人達に「ご苦労様です」と声をかけるようになった。
僕の目は息子のおかげで開く事ができたのならば、これからも息子と共に行きたいと思うのだ。
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それに「子供の成長を止めてしまう」という手法は善意(であるかどうかはともかく)をもって使うのならば問題はないの「かも」しれない。しかし、悪意を持つ人(自分の子供をいつまでもそばに置きたいとかを考えてしまう人達)が使えてはならないと思う。
僕が危惧するのはそれだ。
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コメント
はじめまして。
昨夜、今回のアシュリーちゃんへの療法について、TV番組で初めて拝見して当ブログで書き留めた次第ですが、貴殿の記事も検索から拝見して大変参考になりました。
自閉症のお子さんを持つ方々の視点も、如何なる健康上の問題を考える場合にも役立つ事が多いと思うのです。対処療法の違いこそあれど、障害者や病気を持つ子供さんや家族を持つ生活上の精神的な支えや道しるべになる事も多いと思います。
ぜひ今回の記事を支持させて頂きます。
有難う御座いました!
投稿: ゾウ | 1月 12, 2007 12:13 午後